今回はインド・バンガロールにある「NAVIS Human Resources Pvt. Ltd.(以下、NAVIS)」にオンラインで取材しました!(※ 取材日 : 2024年7月12日)
今回インタビューにご協力いただいたのは、研修部 アシスタントマネージャーの清水 香菜子 先生です。
運営やバンガロールでの生活について聞いてきました。
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よろしくお願いいたします!
よろしくお願いします。
清水先生について教えてください!
はじめに、清水先生が日本語教育業界に携わろうと思ったきっかけを教えてください!
学生時代アルバイトをしていた時に、日本語を母語としない方と関わる機会がありました。彼女は日本語が非常に流暢ではあるものの、時折仕事でミスがあったりしたので、サポートをしていました。
その経験が非常に面白くて。
当時は教職課程を取ろうと思って勉強していたのですが、彼女との出会いを通じて、日本人に教えるのではなく、日本語ネイティブでは無い方に日本語を教えたいと思うようになりました。
その後、420時間の日本語教師養成講座を修了し、日本語教育能力検定試験も取得して、日本語教授経験は無い状態でNAVISに入社したという経緯です。
なるほど!
日本語教育経験は未経験とのことでしたが、アルバイト時代のご経験以外にも、それ以前に大学内や留学経験など海外の方と多く関わる機会が合った中で、インドで働くことを選ばれたのでしょうか?
いえ、留学や旅行でインドに行った経験も無かったです。(笑)
はじめてのインド滞在がNAVISがあるバンガロールだったというのは非常に大きいと思っています。
同じインド国内でも、ニューデリーなどであると、日本に長く住んでらっしゃる方にとって気候が合わなかったり、過ごしにくかったりといった問題があるかと思うのですが、バンガロールは非常に過ごしやすい気候ですし、食事面やインフラ面も整ってきているので、良い意味でインドを知らない方がイメージするインドとは違うのかなと思います。
たしかに、インドと聞くと首都であるニューデリーやチェンナイが真っ先に浮かんで、日本に長く住んでらっしゃる方にとって暑くて過ごしにくいのかなという印象がありましたが、バンガロールは過ごしやすい地域なんですね!
先ほど日本語ネイティブでは無い方に日本語を教えたいというお話がありましたが、日本国内の日本語教育機関や、インド以外の海外で日本語を教えるという選択肢もあった中で、バンガロールで働くことを選ばれた理由はありますか?
日本語教師の資格を取得しようと思っていた当時から、日本国内で働くことは考えておらず、「日本での就労や学業を志す方を渡航前からサポートしたい」という思いがとても強かったです。
日本国内の受け入れ機関は業務量的にもとても忙しいという実情や、また日本国内で働くことができる方は私以外にも多いと思うのですが、海外、しかも途上国で働くとなると、年齢や環境(結婚や家族帯同など)で断念せざるをえない方もいらっしゃると思うので、動ける自分が動こうという思いもありました。
当時はあまり海外の現地採用が無かったので、NAVISの採用が目立ったというのもありますね。
そうなんですね。
入社の決め手になったポイントは何だったんでしょうか?
日本への送り出しまで包括的にやっている人材系の一般企業というのが決め手になりました。
学校だと自分ができることが限られると思うのですが、NAVISではトレーニングから日本への送り出し、受け入れ先の選定まで責任感を持って働けることに魅力を感じて入社しました。
また、日本に渡航した後の学習者の様子も分かるので、自分たちの業務が何につながっているかが常に見えているのはNAVISの強みの1つです。
送り出してその後が見えないということで不安になることもあると思いますが、貴社では一気通貫でやってらっしゃるので、日本語講師のやりがいにもつながりますね!
NAVIS Human Resources Pvt. Ltd.について教えてください!
次は、学校について詳しくお伺いできればと思います。
はじめに、講師の人数や年齢層などについて教えてください!
現在、講師は8名おり、全員日本人の講師になります。
8名ですべての授業を担っています。
年代は、最近新卒で入社してくださった方がおり、下は20代、上は50代の方が活躍しています。
講師同士は同じ部署内で日本語でコミュニケーションをとりながら業務を進められるので、その点は大きな強みだと感じています。
ありがとうございます!
講師は全員日本人で同じ部署とのことですが、先生方の配属先などは派遣前に予め決まっているのでしょうか?
研修部のほかにも部署がありますか?
NAVISは、研修の前段階で研修を受ける方を選定するリクルーターの部署と、研修を実施する研修部、研修後の受け入れ先とやりとりするプレースメントの部署に分かれています。
日本語講師は全員研修部への所属となり、研修部そのものが日本語母語話者の日本語講師で構成されています。
研修部以外のポジションは社長を除いて全員インド国籍の方なので、彼らとは英語でやりとりしています。
そうなんですね!
採用となった場合、他の部署の方ともコミュニケーションが取れるレベルの英語力が必要になりそうですね。
先ほど、全教師がすべての授業に関わっているというお話があったかと思いますが、1日のタイムスケジュールを教えていただいても良いですか?
定時は09:00から18:00になっています。
業務としては、授業の他に、授業準備、教材作成、先生とのミーティングなどです。
まれに全体ミーティングの機会があります。
忙しい時はたとえば、
09:00~13:00 授業
13:00~14:00 休憩
15:00~17:00 授業
17:00~18:00 授業準備など
というような形になります。
1日6時間授業は授業準備もあるので大変ですね…
ですが慣れてくると充実感を持って働くことができそうですね!
オリジナル教材があるとお聞きしたのですが、テキストの特徴やテキストを作成した経緯について教えてください!
はじめは教える対象が日系企業で働くインド人エンジニアだったので、彼らに合わせたテキストを作成したのですが、それだと今研修を受けている方々の状況やレベルと合わないため、「MANTEN」というテキストを作成しました。
「MANTEN」は文型積み上げ式のテキストとなっていて、JLPTにも対応できるようになっています。
登場する人物は、日本の病院で働いているインド人介護師という設定にしています。
テキストには、英語での説明をつけているため、万が一休んだ時には自習できるようにもなっています。
学習者の状況に合わせて、新たにオリジナルテキストを発刊したんですね!
学生の特徴について教えてください!
次に、現地で学んでいらっしゃる方の特徴を教えてください!
インド国籍の学習者は非常に教えやすいです!
明るい方が非常に多いですし、授業中も活発に意見が出るので、教師経験が少ない方でも学生の反応が得られやすく、授業の進行が非常にやりやすいと思います。
また、インドの国民性として先生を敬う文化があり、先生に対してリスペクトを持っているので、経験の無い先生にとっても授業がしやすいと思います。
なるほど。
学習者と良好な関係を築きながら、授業を進めることができそうですね。
はい。
また、インドは多言語の国ですので、言語学習に対するハードルが非常に低いです。
言語が通じないのがある種当たり前という感覚を持っている方が多いですね。
ヒンディー語や英語が公用語にはなっていますが、少し移動すればことばが通じなくなるのは日常茶飯事なので、日本で活躍するためには日本語を学んで当たり前だという意識はみなさん持っていますね。
あとは、家族を支えるために日本で働きたいという目標が非常に明確なので、学業に対して熱量を持って取り組んでらっしゃる方が多いです。
私が最初来た時も、学習者が非常に柔軟で寛容という印象を受けましたね。
学んだあとの日本国内での働き先としてはどこになりますか?
やはり東京が多いのでしょうか?
いえ、実は東京はあまりいないのが実情です。
むしろ現状は北は北海道、南は広島まで、さまざまな地域で受け入れていただいています。
今後さらに増えていく予定です。
そうなんですね!
日本のいろいろな地域で活躍しているのは、送り出し機関の冥利に尽きますね。
送り出し機関だからできること、インドの教育環境だからできることはありますか?
講師にとっては、日本語を教えるだけでなく、その後の日本への送り出しまでその方の人生にかかわることができるのが、大きなやりがいになりますね。
日本で働いて帰ってきた後のサポートも念頭に置いているので、学習者との縁を非常に大切にしています。
ですので、責任感を持って働くことができると思います。
送り出し機関はインド国内にほかにもあるのですが、日本人のみで研修を行っているのはNAVISだけだと思います。
日本語の0レベルからN3レベルまでかかわることができるのも大きな特徴ですね。
インドやバンガロールについて教えてください!
冒頭で、バンガロールは過ごしやすいというお話がありましたが、バンガロールでの生活について教えてください!
過ごしている中で困ったことはありませんでしたか?
バンガロールに来て4年になりますが、大きな問題は無いですね。
気候もそうですが、治安も良いですし、現地の方の人柄も非常に良いので、過ごしやすいと思います!
私はバンガロールは「初心者向けインド」だと思っています。(笑)
日本食も食べられますし、日本の食材を手に入れられる環境です。
また、断水はめったに起きないので、水が出なくて困ったということは無いですね。
日本の食材も手に入るのですね!
日本人が生活しやすそうな環境ですね。
そうですね!
インドは宗教上お酒をあまり飲まない・飲めないというイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、バンガロールはお酒も飲みやすいです。
もちろん安全上おすすめはしませんが、例えば女性が1人でお酒を飲みに行って、歩いて帰っても大丈夫なくらいには治安が良いと思います。
それは本当に治安が良くて安心ですね!
バンガロールで生活するにあたって、利便性はいかがでしょうか?
交通面では、綺麗な地下鉄が走っており、しかもとても安いです。
配車アプリで安心して車にも乗れますし、オートの三輪車も配車できます。
バスは現地語が分からないと困ることもあり、少しハードルが高めです。
ですが、バスに乗らなくても困らないくらいバンガロールは交通インフラ面が充実しています。
また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、デリバリーやオンラインスーパーが発達しました。
人件費が安いという特徴も相まって、安くデリバリーすることができます。
私はデリバリーで注文して昼食を食べることが多いのですが、100〜300ルピー(日本円で約200円〜600円)くらいで昼食が食べられます!
オンラインスーパーは、魚やお肉、野菜などを日時指定で家に届けてくれます。
家から出なくても生活できるくらいデリバリーが発達しています。
とても便利ですね!
しかも日時指定でちゃんと物が届くなんて、この点からも治安の良さが窺えます。
デリバリーが安いので、忙しくて自炊ができない時も、お財布を気にせずにデリバリーできますね!
ということは、PayPayのようなキャッシュレス決済サービスも発達しているのでしょうか?
そうですね。
バンガロールでは現金を使う機会があまり多くなく、キャッシュレスを使うことが多いです。
日本のPayPayなどとは違い、銀行と紐づけされているので、チャージの必要が無いです。デビットカードのような仕組みになっています。
一緒に働きたい先生について教えてください!
どんな方と一緒に働きたいか教えてください!
設立から20年以上が経つ会社ですが、変革しながら進んでいる会社ですので、教務に関しても、会社の方針としても、さまざまなことを柔軟に受け入れていきたいと思っています。
また住みやすいとは言いつつやはり新興国ですので、日本では想像もできないようなことが色々起こります。
生活面でも寛容に構えていただけるとストレスレスにお過ごしになれると思います。
積極性と柔軟性を持ってチャレンジしてくださる方、アイディアを出してくださる方は非常に頼もしいです!
スピード感とやりがいがある楽しい職場です!
なるほど、ありがとうございます!
積極的にいろいろな活動をしていきたい方にとっては非常に魅力的な環境だと思います。
採用が決まってから、バンガロールで業務を開始するまで、どのくらいの期間がかかりますか?
ビザの発行期間によって変わりますが、最速で1か月、平均で2か月ほどで着任という形になります。
非常にスムーズですね!
渡航するにあたって、渡航費用など金銭面を心配される方も多いと思うのですが、どれくらい費用がかかりますか?
渡航費とビザの手続きは会社が負担いたします。
住居の敷金は、現地の住宅事情で10か月分を先に納めなければならないので、100,000ルピーくらいかかります(日本円で約185,000円)。
ただし、敷金は退去時に返ってきます。
他には、会社から生活準備金が30,000ルピー(日本円で約55,000円)出ますので、家具代などに充てることができます。
なるほど。
会社からサポートはありますが、敷金と生活必需品を購入するお金など、ある程度の用意があったほうが安心ですね。
NAVIS Human Resources Pvt. Ltd. まとめ
所在地 | インド バンガロール No 276/22-1, 1st Floor, J P Chambers, 46th Cross Rd, 5th Block, Jayanagar, Bengaluru, Karnataka – 560041 ※ バンガロールはインドのシリコンバレーと言われています! |
在籍学習者 | ・日本渡航後に技能・特定技能(介護・グランドハンドリング・ドライバーなど)で活躍される方 ・在インド日系企業で日本人と共に活躍されている方 ・日本渡航後に大手企業で活躍される方 など |
手当・待遇 | ・渡航費 → 着任時のチケット会社負担 ・住居費 → 自己負担(赴任時に生活準備金30,000ルピー(日本円で約60,000円)支給) ・ビザ取得・費用 → 会社負担 ・保険加入 → 現地での医療保険加入(入院、手術時に適用) |
取材させていただきました、清水先生、またご関係者のみなさま、本当にありがとうございました!
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