【2025年最新】登録日本語教員試験~資格取得までの完全ロードマップ


2024年4月、日本語教師の国家資格「登録日本語教員」が誕生しました。認定日本語教育機関で教えるために必須となるこの資格。本記事では、資格取得までの道のりで、試験受験が必要となるルートを中心に徹底解説します。

※現職者には経過措置があります。ご自身のルートをご確認ください。

目次


【完全ガイド】資格取得に向けたルート解説

【未経験者・これから目指す方】

Tips:試験概要

日本語教育を行うために必要な基礎的な知識・技能を測る試験です。

項目内容
試験時間120分
出題数100問
出題形式選択式(マークシート)
配点1問1点(計100点)
合格基準①各区分で6割以上②総合得点で8割以上
養成機関に通いたい → 養成機関ルート

<対象者>
✓ 現職者ではないかつ未資格者

<免除される試験・研修>
✓ 基礎試験
✓ 実践研修(養成機関に実践研修が含まれる場合)

必要な手続き
1. 登録日本語教員養成機関に入学・課程を修了
2. 応用試験に合格

3. 実践研修を修了(養成機関に含まれない場合のみ)

独学で資格取得したい→ 試験ルート

<対象者>
✓ 現職者ではないかつ未資格者

<免除される試験・研修>
なし(すべて受験・受講が必要)

必要な手続き
1. 基礎試験に合格
2. 応用試験に合格

3. 登録実践研修機関で実践研修を修了

📌まとめポイント

養成機関ルート該当者:応用試験の合格が必要(養成機関に含まれない場合のみ実践研修の受講も必要)
試験ルート該当者:基礎試験・応用試験の合格、並びに実践研修の受講が必要

🎯試験ルートはこんな方におすすめ
✓ あまりお金をかけたくない
✓ 仕事や育児の合間に勉強したい
✓ 自分のペースで学習を進めたい
✓ 好きなタイミングで勉強したい

【現職の方】

現職の方は、経過措置が設けられており、試験や研修を免除されるルートもあります!

このチャートの中で、★D-1★D-2ルートに該当する方は日本語教員試験の応用試験に、★Fルートに該当する方は基礎試験と応用試験に、2029年3月31日までに合格する必要があります。

※1:今後、日本語教員試験は年に1回以上行われる可能性があります。
※2:現職者の定義はこちらからご確認ください。

登録日本語教員登録申請の手引きp.6

以下では、上記基礎試験または応用試験の受験が必要となる★の方に絞ってご説明いたします。

資格取得診断ルートあなたはどのルート?

登録日本語教員に向けた資格取得までのご自身のルートを、以下資料を参考にご確認下さい。
「経過措置ルート判定ガイド」P28・29

診断結果より「D-1」D-2ルート」「Fルート」それ以外(養成機関・試験ルート)」に該当した方は、ご自身の資格取得に向けたステップを確認しましょう!

D-1ルート(経過措置)

<対象者>
✓ 「平成12年報告に対応した養成課程」修了
✓ 学士以上の学位あり

<免除される試験・研修>
✓ 基礎試験
✓ 実践研修

必要な手続き
1. 講習Ⅱを受講・修了
2. 応用試験に合格

D-2ルート(経過措置)

<対象者>
✓ 「現行告示基準教員要件に該当する養成課程」修了
✓ 学士以上の学位あり

<免除される試験・研修>
✓ 基礎試験
✓ 実践研修

必要な手続き
1. 講習Ⅰを受講・修了
2. 講習Ⅱを受講・修了
3. 応用試験に合格

Fルート(経過措置)

<対象者>
✓ D-1、D-2ルートに該当しない

<免除される試験・研修>
✓ 実践研修のみ

必要な手続き
1. 基礎試験に合格
2. 応用試験に合格

Tips:講習とは

現職者向け講習について
D-1、D-2、E-1、E-2ルートの方は、試験免除を受けるために文部科学省が実施する講習の受講が必要です。

講習の種類と内容
講習Ⅰ(平成12年報告対応):時間: 90分×5コマ|修了試験: 50問程度|受講料: 8,800円
・講習Ⅱ(平成31年報告対応):時間: 90分×10コマ|修了試験: 100問程度|受講料: 17,600円
受講方法
形式:オンデマンド(インターネット)
・期間:令和6年夏頃~令和11年度末まで
・タイミング:経過措置期間中ならいつでもOK
・場所:自宅など、どこでも受講可能

📌まとめポイント

D-1・D-2ルート該当者は:応用試験に合格する必要あり
Fルート該当者:基礎試験+応用試験に合格する必要あり

資格取得までのスケジュール例

【試験ルート】

youtube_試験ルート方向け

【現職者】D-1ルートの場合

youtube_D1ルート方向け

費用はどれくらいかかる?

試験ルートの場合

項目費用
受験料(基礎+応用)18,900円
学習教材30,000~50,000円
実践研修100,000~150,000円
登録手数料5,000円程度
合計約15万~22万円

養成機関ルートの場合

項目費用
養成機関受講料(実践研修込)500,000~700,000円
受験料(応用のみ)17,300円
登録手数料5,000円程度
合計約52万~72万円

経過措置ルートの場合

項目費用
講習Ⅱ17,600円
応用試験17,300円
登録手数料5,000円程度
合計約4万円

登録日本語教員は、日本語教育の質を向上させ、教師の専門性を証明する重要な国家資格です。
本記事のロードマップを参考に、ぜひ資格取得に挑戦してください!

まとめ

📌登録日本語教員資格取得まで|3つの重要ポイント

POINT
認定日本語教育機関で働くには国家資格が必須

2024年4月から、留学生を受け入れる認定日本語教育機関で教えるには登録日本語教員の資格が必須になりました。

POINT
現職の方も資格取得が必要

従来の資格(420時間養成講座・検定試験・大学での課程修了)で働いている現職の方も、認定日本語教育機関で引き続き教えるには登録日本語教員資格の取得が必要です。ただし、現職者の方向けに、期間限定の経過措置(D-1、D-2、E-1、E-2、Fルート)が用意されています。※令和11年(2029年)3月31日まで

POINT
自分に合ったルートを選ぶ
【ルート】状況必要STEP
試験ルート未経験(費用重視基礎応用試験+実践研修
養成機関ルート未経験(確実性重視応用試験+(必要者のみ:実践研修)
D-1/D-2ルート現職+養成課程修了+学士講習+応用試験のみ
E-1/E-2ルート現職+検定試験合格講習のみ
Fルート現職(上記以外)基礎+応用試験

最後に

登録日本語教員は、日本語教育の質を向上させ、教師の専門性を証明する重要な国家資格です。

現職の方へ: 経過措置の期限は2029年3月31日。試験は年1回のみなので、万が一不合格の場合、再挑戦は1年後になります。複数回のチャンスを確保するため、早めの準備をおすすめします。

これから目指す方へ: 養成機関ルートなら基礎試験が免除、試験ルートなら費用を抑えられます。自分のライフスタイルや予算に合わせて、最適なルートを選びましょう!

📚 参考:詳細情報はこちら
【文部科学省 日本語教員試験に関すること】
https://www.mext.go.jp/a_menu/nihongo_kyoiku/mext_00004.html
【文化庁 登録日本語教員の登録申請の手引き】
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/
【日本語教育機関認定法ポータル(令和6年4月開設予定)】
https://www.nihongokyouiku.mext.go.jp/top

よくある質問

試験はいつ実施されますか?

年1回、11月頃に実施されます。
– 令和6年度:11月17日実施
– 出願期間:8月1日~9月6日

基礎試験だけ先に合格して、応用試験は後日受験できますか?

はい、可能です。
– 基礎試験合格後、応用試験は別の年度でもOK
– 基礎試験の合格は有効期限なし

実践研修はいつ受講すればいいですか?

基礎試験合格後、いつでも受講可能です。
– 期限は設定されていません
– 自分のタイミングでOK
– ただし、資格取得には応用試験の合格も必要

独学での合格は可能ですか?

可能です。
– コアカリキュラムに沿った学習が重要
– 市販の参考書・問題集を活用
– 計画的な学習が成功の鍵

現職者ですが、経過措置の対象か確認する方法は?

以下を確認してください:
1. 勤務期間:平成31年4月1日~令和11年3月31日
2. 勤務場所:法務省告示機関、大学、認定日本語教育機関等
3. 勤務実績:1年以上、週1回以上授業担当

詳しくは文化庁「登録日本語教員登録申請の手引き」を参照。

経過措置の期限を過ぎたらどうなりますか?

通常の試験ルートで資格取得が必要になります。
– 基礎試験、応用試験の両方を受験
– 実践研修も受講が必要
– 早めの対応がおすすめ

登録申請はどうすればいいですか?

文化庁のオンラインシステムで申請します。
– 試験合格証明書
– 実践研修修了証明書
– その他必要書類を提出